今日本では公立大学の受験制度を巡って大きな混乱が起きている。
そもそもの責任は政府のデタラメな教育政策にある。 日本の公立大学入試試験はそれまで中国の《高考》と同じように全ての教科の試験を決まった日に統一して行ってきた。
数学、英語、国語、等が同じ方式で行なわれていた。
だが有る日突然方針が変わった。
英語に関してだけは《民間の英語試験の成績》を入試の合格基準として採用すると言い出したのだ。 びっくりしたのは受験生。逆に喜んだのは民間の英語試験業者、つまり《TOEFL》や《TOEIC》,或いは日本国内の業者等だ。
まずびっくりして怒ったのは受験生だ。
入試の正式な試験以外に、また別の試験を申し込んで別の日に別の会場に行かなければならない。小都市では試験会場を設置する業者も少ない
日本は中国ほど広くはないが、それでも僻地に住んでいる者にとって会場に行くまでの時間や交通費はかなりの負担である。 数万円かかる事もある。対して大都市に住む者は楽だ。試験選択の幅も広い。
逆に英語試験の民間業者にとっては棚からぼた餅である。 何しろ国が全受験生に強制するのだから、一挙に受験する者が増える。莫大な利益が懐に転がり込むのは間違いない。
あまりの不公平と方針決定の不透明さに野党が国会で追及したところ、現在の教育大臣が《身の丈に合った選択をすればいい》と答えたので日本の世論は沸騰した。
つまり《収入や居住条件の差によって極めて不平等な制度》であるとはっきり認めてしまったのだ。
結局数年かけて準備された入試制度の改革は馬鹿な大臣の無責任な失言一つで完全に止まってしまった。
2019年12月現在、民間英語試験の実施は中止となっている。
英語試験の民間業者は試験費用の返金手続きに追われているが、学生に返金するにしても銀行に手数料を払わないといけない。それを一体誰が負担するかという問題もある 日本政府の教育政策は最低だが、問題はこれだけではない。
外教日記其の九《混乱する日本の大学受験制度》
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